ロシアの論理
- 作者: 武田善憲
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2010/08/01
- メディア: 新書
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現役の外務官僚が、分かりやすく描いた今のロシアの政治経済事情とその背景。ロシア語がやけに受動態が多いことを明かし、その国民性も受動態だという。皇帝が治めてきたロシアは、市民の革命がないままに共産党の革命時代に入った。新たな共産党トップは形を変えた皇帝であった。レーニン、スターリン、ブレジネフ…。ロシア国民は、いつも受身で待つ。そして今は皇帝プーチンの時代。
モスクワの街の到るところで工事中止の場所があった。長い間、モスクワ市長だったルシコフの夫人の不動産建設会社の手によるモノが、突然のルシコフ解任で止まってしまったという。プーチンの信任で大統領になったメドベージェフが解任したのだが、その背後に、もちろんプーチンがいる。
冷徹さを感じるのは、やはりかつての経歴・KGBのスパイだったからか。BGMは、ソビエト時代と同じ国歌。
【かつての都サンクトペテルブルグ(レニングラード)で】
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