旅 街 人 美

基本、自分日記です。

市場はタノシ!

こないだちょっと遠出した某市の市場を覗いてみた。
冬と春の旬が混在した店先はワクワクする。
冬の名物のひとつが牡蠣だ。
福岡でも糸島、関門、豊前などで牡蠣が採れる。
新聞に牡蠣の美味しそうな食べ方がでていた。
村上春樹さんの紀行エッセイ『もし僕らのことばがウィスキーであったなら』に出ているそうだ。英国アイラ島の「レストランで生牡蠣の皿と一緒にダブルのシングル・モルトを注文し、殻の中の牡蠣にとくとくと垂らし、そのまま口に運ぶ。うーん、これがたまらなくうまい」とある。市場で買った生牡蠣に家にあったアイラ島シングルモルトラフロイグをたっぷり垂らして食べてみた。ワイルドな香りと味だ。今度は友人がやったように、さらに玉葱を摺って乗せてみよう。



一方、春の旬は筍(たけのこ)である。暖かくなった春の雰囲気を見ようと地上に姿を現す。合馬(おうま)の筍を売っていた。孟宗竹の筍。意外に小振りだった。
刺身で食べるのがいいとお店の人のアドバイスどおり、幾重にもなる皮を剥いて辿りついた身を刺身にして食べた。水分がたっぷり含まれ、柔らかく新鮮な春の味である。


旅には、絵葉書型と市場型の二つの種類があるそうだ。
前者は名所旧跡を訪ねるもの。後者はその街の台所である市場を訪ねるもの。市場はその街の人との会話もあって前者に勝る楽しさがあり、記憶にも深く残る。旬の酒の肴を探す市場めぐりにはまりそうだ。

ウィキペディアより【合馬たけのこ(おうまたけのこ)】とは、日本有数の竹林面積(1,400ha)を誇る福岡県北九州市小倉南区の合馬(おうま)地区で採れる高級筍。地元を管轄するJA北九東部の地域団体商標でもある。