今週の読書は「福沢諭吉」
- 作者: 小泉信三
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1966/03/22
- メディア: 新書
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「学問のすすめ」現代語訳を読み、あらためて福沢諭吉の人となりを知りたくて、慶応の塾長も務めた著者の福沢評伝を読んだ。
あの時代にあって、幅広く深く西洋事情を吸収し、国民に向けて果たした福沢の役割の大きさというものを認識した。
封建制崩壊による個人の独立、西洋諸国の植民地主義に対抗する国の独立を強く訴えた福沢。智の進歩を唱え、文明を発展させ、独立した国民国家存立を訴え、在野にいながら大きな影響力を残した福沢。そういう意味で「廃藩置県」と「日清戦争勝利」を喜んだという。
欧米に略奪されたアジア諸国とは異なる国づくりをした偉大なる先人の一人である。
江戸幕府の崩壊から明治維新を経て近代日本が歩んだ道程をあらためて検証してみたくなった。しかも、九州の地から多くの人材が輩出したことも念頭に入れて…