旅 街 人 美

基本、自分日記です。

東京から札幌へ北上して涼んで 南下

23日東京へ(出張)。
渋谷にある美術館と、2年以降の企画美術展の話しをする。
この美術館と、仕事をしていきたい。

打ち合わせ後、ここで開催されている「ロシア・アヴァンギャルド」を観る。出品されているシャガールの作品を確認したかった。しかし、アヴァンギャルドらしからぬ「シュテレンベルク」という作家の「公園にて」という作品が気に入る。

追記:http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2008091000285
偽作の疑いだと!衝撃ですね。
来日中のシャガールの孫娘ベラさんが奔走していた訳はこれだったのか!


合間を縫って、上野へ。
 (コロー/真珠の女)
ルーブル美術館の全面的な協力による「コロー展」を観る。
あらためて、ゆとりある静謐の画家だと思った。
風景画も人物も上手い。風景画を観ては後の印象派の先駆者だと思った。水平線の高さが違うが、モネの先生であるブーダンの風景画とも見まがう。
しかし、意外に人が入っていない。
で、入っていたのは東京国立博物館で開催中の「対決!巨匠たちの日本美術」であった。企画コンセプトが面白い。日本美術の巨匠たちを、企画者の思いで対決させるのだ。「運慶VS快慶」「雪舟VS雪村」に始まり「若冲VS蕭白」「光琳VS宗達」「大観VS鉄斎」まで12組24人の巨匠の対決に、心躍らせ、対比しながら作品を凝視していく。もちろん、一級品の対決である。企画者へ最大の賛辞をおくりたい。今年、一番の展覧会だ。(下:仁清VS乾山)


その他、東京の打ち合わせを終え、24日には北上。
札幌は涼しかった。夕方、街中に着いた時の気温が23度ほど。
さすがに北の街である。夏は、北海道で仕事をしたいものだ。
同業社の馴染の先輩に誘われ、すすき野で食事。
北の海の幸にも脱帽。

さて、翌日は、福岡でも来春に開催する「レオナール・フジタ展(現在、北海道立近代美術館で開催中)」の視察と打ち合わせだ。「藤田嗣治展」ではなく「レオナール・フジタ展」であるのが、実際に展示構成を観ればわかる。いい展覧会になっていて安心した。
これから、この展覧会を料理するのが楽しみである。



幼い頃、父親の仕事の関係から熊本で過ごした藤田(写真)。フランスで多額の税金を支払うべく、1929年には絵を売るための個展を福岡・天神でも開催していた。九州との関わりを知って、一層の親近感を覚える。また、再発見された「構図」や「争闘」の大画面作品は目玉になる。楽しみな展覧会だ。