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基本、自分日記です。

パリから懐かしい人が・・・

初めて自分の会社の株主総会に出たり、大きな展覧会の招宴や開会式もあり、あっちへこっちへ。慌しい一週間だった。


今日、土曜日、懐かしい人がパリからやってきた。
Tさん。僕よりも少し年上の日本人女性。
フランス人と結婚していて、今はフランスの大学教授で大学の国際交流委員会委員長。彼女の大学が偶然にも僕の母校と学術協力をすることになり、福岡にやってきたのだ。

彼女との出会いは1990年のパリ。
バルセロナ五輪(1992年開催)を前に、ギリシャからスペインへの五輪クルーズを企画し、ヨーロッパに出張した時に、上司から彼女に会うように指示され、バルセロナからパリに飛んで初めて会った。この出会いから、僕の初めての海外企画展が出来上がった。


ルーアン美術館が全面改修に入るとの彼女からの情報が始まりだった。
ルーアンはパリから列車で1時間北上したところにあるノルマンディーンの街。ジャンヌダルクが処刑されたフランス人にとっての聖地だ。1991年、僕は3ヵ月半、イギリスとフランスに滞在していた。
その間、日本から美術館の学芸員、大学の先生がやってきて合流、彼女をコーディネーターに同美術館と交渉。改修中に日本で所蔵品展ができないかという話は、トントン拍子に進んだ。2年後、日本での7都市ツアーが実現した。初めて手がけた海外展は成功裏に終わり、思い出深い経験だった。(しかも札幌展直後、奥尻島地震に出遭うアクシデントまで)

    【美術館内部】
         
    
    【モネも描いたルーアンの大聖堂】




その後、ナントやボルドー…フランスの美術館と仕事が続いた。
彼女はその後、大学で重要ポストへ、僕も慌しい日々が続き、いつの間にか疎遠になっていた。


数年前に彼女が福岡にやって来た。
美術ではなく、柔道で。驚いた。
彼女の娘が福岡で開催している高校生の全国的柔道大会に出場するので応援だという。再会した。
この柔道大会。若かりし頃に僕が携わっていたもの。ご縁は続く。
日本びいきのフランス。フランスの女子高生が柔道にはまり、福岡のこの大会に憧れ、パリから東京の高校へ短期留学し参加し大活躍した。


来月、セルビアの首都ベオグラードで開催されるユニバーシアードにフランス代表として出場するという。もしかしたら2012年ロンドン五輪で日本人を母に持つ彼女は、フランス代表で出場するかもしれない。凄く楽しい話だ。


この夏、僕は、久しぶりに、この柔道大会に関わることになる。
フランスチームの招聘を彼女と話した。実現するかもしれない。


バルセロナへの五輪クルーズ企画は、その後、起きた湾岸戦争の影響で取り止めた。カラ出張と揶揄されたが、パリでの出会いは、その後、いろいろな成果を挙げた。