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基本、自分日記です。

スペインの画家といえば?

ベラスケス?グレコ?ムリリョ?ピカソ?ダリ?ミロ?
いえゴヤ。ドラマチックな画家ゴヤ
映画「宮廷画家ゴヤは見た」を観た。http://www.goya-mita.com/
人間の欲望−この映画の原題は「GOYA'S GHOST'Sゴヤの幽霊たち」。ゴヤが見続け記録していった人間の欲望−幽霊−である。
【宮廷画家ゴヤ
【犠牲者 イネス】
【修道士ロレンツォ】

ゴヤの作品として有名だった「巨人」がどうも弟子の作品だったと、最近、報道され、久々にこのオドロオドロシイ宮廷画家ゴヤのことを思い出した。そこへ、街中でゴヤの映画がかかっていることを知り観に行った。
取り入って宮廷画家になった。
愛人が多数だった。
精力絶倫 大勢の子供を生ませた。
耳が聞こえなくなっても90過ぎまで生きた。
最後はフランスのボルドーで亡くなった。

どうも、ゴヤの印象はその絵画の実力以外のところで僕には悪いイメージがある。
しかし、この映画は当時の時代が生み出した人間の業や欲を画家の純粋さが記録していく様を淡々と追うのである。
主人公はゴヤではなく美しき犠牲者イネス、欲の権化・修道士ロレンツォであろう。ゴヤの幽霊たち―あの時代、人間たちは苦悩した。生まれながらにしての差別、教会権力、欧州で絶え間なく続く殺戮などによって。人間が持つ幽霊は、今では計り知れないような苦悩を凡人にもたらした。だから救いの手を差しのべる“宗教”が意味を持った時代だったのかもしれない。

ゴヤ作とされてきた「巨人」